不理解理解

文末にはすべて必ず(※個人の考えです)が付きます

2023年3月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

#xoxo
なんとてがろぐだとこういうTwitterで流しておくよしなし設定をメモしておくことが出来るんだ!素敵!

■『xoxo A to M』読み方
意味的にはキスハグで○×にもかかっています。読み方は特に決めていません!

■学校は高校か大学か
一応高校(学園)設定です。雲雀ケ丘ノドカさんは学力的にも大学で良いんだけど、本人が何を思ったか高校に行きたいと言い出したので須藤くんのお父さんに相談して捻じ込んでもらいました。
須藤くんのお父さんは割と涙もろい人なので、なんか須藤くんの話とひっかけて交渉したらしい。

■斑鳩ピースさんのカップは何?
「相手に無理やり紅茶を飲ませてはいけない」などイギリスで提唱されている性的同意についてのたとえ話のアイコンとして引きました。


■ヒヨリさんの転校元
『だいすきなあのこがまったく振り向いてくれない』の学校から転校してきました。
佐藤ちゃんとおんなじ制服です。

メモ

#xoxo
雲雀ケ丘ノドカさんのスチルでやってるペットボトル実験はこれになってます!イエイ!
平松式ペットボトル人工雪発生装置
雪を作る実験だ~!
私がやった時はなんか氷の形が埃みたいんであんまりきれいな形にはならなかった記憶があります。

メモ

#game
パラノマサイト FILE23 本所七不思議 』大体クリア!
滅茶苦茶楽しかった~!

以下ネタバレ感想。

総括としてはノベルゲームとしての遊び心があふれているし、プレイヤーが介入する構造がシナリオに組み込まれているのでとても楽しかった~!
楽しい楽しい。

■システム
私はもともと『街』とか『428』とかのザッピング式のノベルゲームが大好きなので超楽しい。
メタ構造入っているうえで、プレイヤーの介入がメタ的に意味があるので滅茶苦茶嬉しい~。そしてそれが明かされた時点で、キャラクターはプレイヤーのもとを去って各々の人生を歩んでいく様が描写されるのが超好き。プレイヤーとキャラクター間の突き放しが最後にあるのが好き。
彼らは私が手を貸さなくとも彼らなりの人生を生きて行ってくれる~~~!最後にプレイヤーが離れることで物語が収束するのは美しいね。
加えて、作中で約子さんのかなりわかりやすい憑りつかれる事象があるおかげでそこまで唐突な感じにもならないような構成になっているのが憎い~。
それはそれとしてスキップ機能は欲しかったぜ!

■キャラクター
立ち絵が可愛い。太めの縁取りに細い線で細かい表情を拾うイラストっていいな……。特に表情が分かりやすい喜怒哀楽ではなくて曖昧なものが多いので好きだ。男たちのアヒル口が滅茶苦茶かわいいし、約子さんの歯を見せて笑う表情も好き。
可愛い絵だと思っていたら、『すばらしきこのせかい』のイラストレーターさんなんだ!すばせかだと頭身もうちょっと低めだけどがっちりした人の立ち絵が好みで良い。というかすばせかでもヒガシザワよかったからな……。
エリオのあのなんかエッチなクロスのベルトは何。後ろ姿がすごい好き。ミヲちゃんもシルエットが丸くてカワイイ~。
後ろ姿や横顔の立ち絵がある時点で良いノベルゲームだと感じられる。リヒタが机越しに話しかけてくるのも好き。
立ち絵の選び方が参考になるのでメモしておきましょう。
カメラワークのおかげで似たような立ち絵でも奥行や動きの表現幅があるので視界も楽しいし、これは参考にできそう~。
あと視点カメラ固定のパノラマだからこそジャンプスケア系の驚かしが効いていた気がする。

■シナリオ
現代和風怪異譚特殊能力頭脳戦バトルロワイヤルだ――――――――――――!
こんなの開始時点で楽しくなっちゃうよね!
興家君が最初にこちらの命令を全無視してくるのと速攻で死んだのでまぁミステリの定跡として最初に死ぬやつは怪しいし綺麗な伏線回収感を出すためにラスボスか回収になるとは思っていたけど、福永さんが思ったよりさっくり勝利したのでびっくりしちゃった。
5人殺害した先で死んじゃったのは、福永さんを生き返らせて返り討ちにあったってことでいいのかな。かわいいね~♡
出会って1か月くらいの女の子のためにサクサク人殺しができる興家君好きだよ。例えそれが前世の因縁であっても。
にしても福永さんの霊感の例えがお酒の強さなのはミスリードなんだろうけどどこから来たんだろう。
全部終わった後の興家君が滅茶苦茶冷めた人だったの、約子ちゃんが途中江戸っ子が抜けていたのと同じ事象だと思うので最後までいって初めて私は興家君を見たんだな~。感慨深いね。
キャラクター同士の会話も良い感じに適当で良かった。
刑事同士のラノベに出てくる高校生みたいな会話と、探偵と奥さんのツッコミ不在型のシリアスっぽいふざけた会話が好き。
ちゃんとプロタンって呼んでくれるし駄菓子屋にもついてきてくれるしシールも一緒に探してくれる奥さん好きだ……。
私は逆転裁判の調査パートの脚立と梯子みたいな不要な会話が大好きなので、この二組の会話がめちゃ好き。
話が進むほど全部のキャラクターの情報が集まっていくのはザッピング型ゲームのだいご味だけど、それがとても楽しめるゲームでした~。

まだトロコンしてないのでまたしばらく遊ぶぞ。
ここまで

感想

佐伯祐三 自画像としての風景 』行ってきた!
知らん人だったけど良かったし、東京ステーションギャラリーの学芸員さん好きだ~。

以下感想。

総括としては情報の取捨選択と構図の取り方がシャープでカッコよかった!風景画も静物画もかっこいい~。
そして作品の展示の仕方と解説が論理的+冷静で良かった。今まで見た展示の中で一番好きな構成だったと思う。

■佐伯祐三
デフォルメというよりは重要な要素を拾って絵を構成する書き方をしていると思ったんだけど、その取捨選択に知性感じて滅茶苦茶格好良かった。
あと私が油絵の日本風景画をあまり見たことがないのもあって新鮮だったし、日本時代の思考錯誤が見れてとても面白かった。
西洋と違って高い建物がないため、電柱を描くことで画面上部のバランスを取る。それはそれとして電線は邪魔なので描かない。
これで画面が滅茶苦茶しまっているんだよな~!
2回目の留学の時の街の風景に黒い電灯がちゃんと描かれているのも、たぶん電柱での画面構成を踏まえた奴なんだろうなと思って勝手にテンションが上がってしまった。
あといろんな画家の描き方を取り入れているという解説に沿ってみると、確かに遠近法の取り方とか建物の直線の取り方に反映されているし、それが後々の画風にも影響しているッポイので、絵も技術的な勉強を踏まえて描くのがかっこいいな~と思いました。
特に2回目の留学の時の壁の絵が全部格好いいんだ~!
壁のポスターを取り入れているところとかが割と現代的で私の今の感性に近いからかもしれない。
扉だけの絵がどれも格好いい~。ポストカード欲しいね。

■展示
私は佐伯祐三のことを知らなかったんだけど、解説が分かりやすいおかげで頭の中整理しながら見れて良かった。
全体は佐伯祐三の人生を追う形の展示順なんだけど、最初の解説に展示の全体概要が書いてあるのでそれになぞって見れるのが良い。研究論文における概要が最初にちゃんと書いてある!
前述のほかの画家の勉強をしたという解説の近くにそれらを反映した絵がちゃんと飾ってあるのもありがたい……。
あと私は解説文に「まるで○○のようではないだろうか。」「○○のような××を感じる。」みたいな恣意的な文章があると「あなたはそうかもしれないですね……」と引きがちなんだけど、今回それが全然なかった。(たぶん
でも意思がない訳ではなく、情報量と丁寧さで構成されているところに意志を感じるので良い。全部の展示そうしてほしい。絵にどういう感想を抱くかは私に決めさせてください。
特に勝手に唸ったのが、東京ステーションギャラリーって2階だけ壁が赤レンガになってその階の展示が「ヨーロッパの壁」というタイトルで佐伯祐三のレンガ造りの壁の絵ばっかりになってるところ!!!!!!!!!!滅茶苦茶かっこいい!!!!!!!!!!!オシャレスギル!!!!!!!!
展示の解説も良ければ作品展示順も良ければ展示のまとめ方もタイトルの付け方も額縁の選定も全部オシャレだった……。
東京ステーションギャラリーの学芸員さんの解説を読むために展示通うのありだな~ってなるくらい素敵な展示でした。
学芸員さんの構成によって、おんなじ絵の展示でもいくらでも満足感違うの面白~。

ここまで

感想

#eiga
BLUE GIANT 』2回目見た!
音響自慢の川崎チネチッタで見た!
1回目の感想こっち

以下感想。

総括としてはシナリオの構成が丁寧なことを再確認出来て良かった!
それはそれとして一番好きな曲がどれなのかわからないし音が大きいので終わった後しばらく頭痛に苛まれていて音楽適正無ッッと思いました。

私にSoBlueの人が初めて聞きに来たライブの曲名を教えてほしい。何もわからない。トムがかっこいいことしかわからない。

初回の雪祈の演奏が片手演奏なのが最終ライブに繋がっているのとか、雪祈の「1回死ねよ」と大の「死んで来い」とか才能があれば踏み台にすると言っていた雪祈が大のことを後押しする行動をとるところとか、So Blueの客席に登場していた人がたくさんいたりとか気付けて良かった~。
原作ではラストライブがないらしいので、映画としてかっこいいの再構成していると思って唸っちゃった。

そしてライブ映画なので音楽は何度見ても良いし、前回とはまた違った曲でぐっと来たりして楽しかった。
前は玉田にうぉぉぉってなりがちだったけど、今回は雪祈のサビが良かった~。
でもやっぱり私は玉田がかっこいいよ……。
ここまで

感想

花粉しか飛んでないのかこの世の中

この話の続きだけど、だから『花散るまにまに』って全く世間向けじゃないんだよな~って思いながら作っていたのを思い出した。
プレイ時間+作業負荷が高いのに対して、わかりやすいハッピー・バッドの何も提示してこないゲームと受け取られやすいので、世間向けじゃな~い。
一応お兄ちゃんが何者なのか?というのが1回目の報酬になっているけど、それが中盤にあるからプレイ後までにカタルシスが失われるんだよな。
物語に置いての報酬は減価償却式なので、本来なら本文の中で定期的に報酬を与えないといけな~い。
それにお兄ちゃんのことはどんでん返しというよりも、回数を重ねると段々分かって来る要素なので風速もそんなに高くない。
逆に『てんがいちかく』は後半に新情報畳みかけで報酬を出しまくって、大抵の人がバッドエンドだと受け取って「なんで!?」ってなるところを流しているゲームなので、報酬の管理は楽しいね~。
私は多くの人間が、自分の中で体系づけた知識に新しい情報が追加されるのや自分が初めて気づいた/自分だけが知っていると錯覚することに快感を覚える生物だと思っているから、秘密の開示も報酬としてカウントする。
私は作品のことバッド/ハッピーで分けるのはやんないけど、世間的にはこう分類されるだろうを念頭に置いて作るのは大好き。

ただ『花散るまにまに』はバチバチの構造ゲームなので、構造で物語を読む人だと最後まで行ったときの主義の一貫性と突き放しは個人的にちゃんとできたから、そこは報酬になっていると良いな~。
最初っから報酬を与える人間を限りなく絞ったゲームなんだよな~。
外に向けた作品を作るなら、自分の考える最大値の人間に向けてやっと2割届いたか?くらいだと思うから読み手選んじゃいけないんだろうな~って思うけど、まぁフリーゲームなんでいいよ。フリーゲーム最高!

メモ


私もこの報酬型の思考が滅茶苦茶強いんだよな~。
ただその報酬はハッピーかバッドかはあんまり関係ない。(そもそもハッピーかバッドでエンドを二分するのが暴力的であることは置いておく)
テーマや主義主張が一貫しているかどうかと、それに対する証明やフォローアップがちゃんとしているかが重要だと思っているっぽい。
だから最後胸糞エンドでも主義が一貫していればよいし、ただ胸糞がしたいだけのエンドだと私が受け取ったら「そうっすか……」で心離れる。
世間的にハッピーエンドでも、やってることがおかしかったりテキスト内の主義と齟齬がったりフォローアップが足りてなかったりすると好きではないな~となる。場合によっては齟齬をハッピーエンドでごまかしたな……で引き算することもあるしな~。

テーマや主義主張をあんまり重要視していない話だった時は、気持ちよく読めるパートがあればもうそこらへんで報酬はもらえたって感じがする。だからB級映画の瞬間最大風速で大満足。

まぁ報酬って結局物語の何を面白いと感じるのかと近いんだろうな。
自分にとっての面白さとは何かについて考えるの大好きなのでこういうお話をこねる場所があるのはやっぱりいい。

滅茶苦茶好きな絵を描く人が、私の大好きな3等身くらいのデフォルメイラストで定期更新するみたいでウルトラハッピーになっている。

前述の漫画原作のアニメ、テンポ・スピードが合わない問題
個人的には『THE FIRST SLUMDUNK』が解消に成功していると思っているし超好き。

#hon
翻訳文学ブックカフェ 』読了!
最近翻訳について考えていたから読んだ。
確かなんかのブックフェスの時に買った。若島正先生(面白い詰将棋作る人)がいたから買った。
積読はするもんですね!

以下感想

総括としては言うまでもなく翻訳者によってスタンスは全然違うし、こりゃ翻訳者によって合う合わないが発生するわ!がよくわかって面白かったです。

■翻訳は二次創作的という私の考えについて
全体を読んであながち間違ってはいないなと思ったけど、あんまり正確でもないと思った。
どっちかっていうと楽譜を貰ってそれを演奏するが近いんだろうな。与えられた音階を元にどう表現するのかを試行錯誤する作業っぽい。
二次創作だと余白を足したり引いたりしすぎるイメージが強くなる。
そして私は楽譜を貰ったら自分で演奏したい!という風に言った方がしっくりくるかも。

土屋政雄先生の「文学作品の場合、原作者にどういう意図があろうと、翻訳者が勝手に訳せばいい」[p.211 l.18]とかはその傾向が強くて勝手に補強になった。
多分この思想は翻訳という行為をしている時点で意図を完璧に受け取ることが出来ないという前提があっての「勝手」という話なんだろうなと思っている。
もちろん作者の意図を訳すことを念頭に置いている人もいる。バランスのとり方が人によって全然違って面白い。
何を基準にするかが人によって違うのも面白い。
作者に会いたい人会いたくない人とかも違うし、それによって翻訳の質が上がる人もいる。
インタビューはうけてないけど、もともとの翻訳文はクールな感じだったけど、作者にあってみたら温和な人だったから翻訳を全文温和な感じに書き換えた人とかいるらしい。(私はそれをされたら切れると思う
翻訳する際にも、本文や作者と全く別軸で、出版される時代に合わせた翻訳をするというのも面白かったな。
改めて考えると、今風じゃない表現をターゲット層に合わせて変える作業を受け入れてくれるのってすごいよな~。
日本の作品でも古い作品はやっぱり読みにくいもんな……。
南総里見発見伝とかの、マジの古典とかまで行くと現代語訳があるけど、近代文学ってあんまりそういうの出ているイメージないもんな。軽く調べてもこれ くらいしか引っかかってこない?また調べてみよう。
そう考えると日本文学よりも翻訳された本の方がストーリー重視で長く読み継がれそう。
時代性を保ったままの作品はストーリーより古典・学問として親しまれるというか。
翻訳文学ってストーリーを重視するのか表現を重視するのかそれ以外を重視するのかがマジで翻訳者次第だ……というのが強まった。

■音楽的な話
面白いのが、多くの人が「ダイナミック」「リズム」「スピード」を大事にして翻訳していると言っていたこと。
これに関しては、私が最近の漫画原作を忠実に再現するアニメを「漫画の時とテンポが合わね~」と感じることがあるので勝手にシンパシーを感じている。
作品内の重要な要素そうじゃない要素に含まれるテンポやスピード感や空気感を保とうとする姿勢自体は滅茶苦茶好ましい。
ただ、村上春樹が海外文学は読むが戦後文学は読まない「いわゆる文芸日本語が読めないから。」「戦後文学って感覚的に弱いですね」[p.242 上 l.15]って言ってるのと逆に、私は翻訳文学が感覚的に文書として重くて読めないからこう……どうしょっかなぁ!って感じです。
たぶんその大事に再現しようとしているテンポやスピードが私にとって重いんでしょうかね!?村上春樹も割と読めないし。

あとこれは本文に関係ないけど、注釈に書いてある翻訳文がどれもこれも目が滑ったので本当に……読めないんだね……!って思って面白かった。
読んでください。
ここまで

感想

#manga
K2途中まで読んでいるけど、医療というか何かしらに従事する・継承する者たちへの賛歌の漫画なので読んでいて気持ち良いし、何より漫画として超絶読みやすい。
光の漫画だ……。
あと医療漫画って症状の伏線があってからの診断結果開示という流れがあるからミステリーっぽくて肌に馴染む。だから医療漫画好き。

感想

なんでその台詞(「今すぐにこの人を連れて、ここから出てけよ!」)というと由里タイガ君の数少ないスラングを使っていそうな台詞だからです。

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ふふ

Bingも使えるようになったぜ!わーい。

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イイ感じ~。
毎回言葉遣いに気をつけろよと釘を刺してくれる。
スクショ取り忘れたけど「英訳してください」ってお願いすると、「私は英訳ソフトではありません」で全弾きされてウケちゃった。
どんな風に言いますか?だと通るのは不思議だね~。英訳だと直訳になるけど、どんな言い方?だと意訳も許容されるのかな。

個人目標として、インプットした物同士のつながりを意識してみよう!というのを立てていたけど、案外うまくいっていて嬉しいな。
ヒトラーとシーレがつながったのは勝手にウケたけど……。

#hon
ゲームさんぽ 専門家と歩くゲームの世界 』読了!
知らない人がTwitterで勧めていたので買った。

大変良い。
以下感想

総括するとゲームさんぽ自体は楽しく拝見していて、本書もとても面白かったです。
対談形式だったり講演式だったりで、個人的にゲームさんぽをそのまま本にした感じがして良い~。
ゲーム以外の先生自身のバックボーンや思想について触れられるし、それらも含蓄があって楽しいんだ。

■注釈
ゲームさんぽ自体、寄り道をすることで見える世界という思想で作られているというのが述べられているんだけど、注釈がそれを体現していてよかった!
本文では登場した先生とインタビュアーの人との対談がまとまっているんだけど、ページの下1/5が注釈スペースになっていてまず広い。
そして注釈も、言葉の解説だけではなくてその言葉に関連する書籍やニュースについての説明があるのがとても楽しい。
それも注釈を書いている人が解説の人だったりインタビュアーの人だったりで、みんなで一緒に書いている感じと雑談的脱線って感じで良い。
解説してくれる先生によって語り方も全然違って楽しい~。
丁度注釈で言及されていた本を並行して読んでいるところだったのでウキウキしちゃうね。

■ゲームと知識
読む前は、知識や専門性があると世界が変わるよねというのを前提にやっているのかと思っていたんだけど、本文を読むと「あなた自身も専門性を持っている」というのが大前提にあるのが驚いた。
ここにおける専門性は体系的な知識ではなく、個人に紐付いた体験や感想、感覚のことです。
何を見ても自分が思い出すことがらがあって、それをあなただけの気持ちとして扱ってくれているし、自分以外の人の気持ちや知識があるとまたあなたの気持ちが出てくるというスタンスでいてくれているのありがたいな。
たしかに最初のゲームさんぽがなむさんのお子さんとゲームをする奴なんだもんな、そうだよな~。
あと建築・景観に出てきた「作り手と使い手。情報の送り手と受け手。両者のあいだに上下の関係はなくて、肩を組みながら、目線は合っていないけど、同じモノを見ながら考えているみたいな、そういうコミュニケーションがあるべきかと思います。」[p.74 l.6]がとても良い。
ゲームっていうツールを使って、プレイヤーと作者が同じものについて考えるというスタンスが私の目指したいところなので、勝手に喜んでいました。別に正解なんてなくて、それについて考えること自体が嬉しい。
そういう話をした後に、法律の話でゲームは法的に「映画の著作物」という「作った人よりもお金を出した人が強い」[p.258 l.9]話が出てくるのも楽しい。
いろいろな視点があって、どの人もほかのジャンルに対するリスペクトがあった上で自分の考えを述べているように見える語り口なのもあって、とても楽しく読めました。
特にゲームさんぽの立案者のなむさんの小論が、学び方を体系化して論じているのでとっても楽しい。企画自体が気の向くままに歩いてみるのに対して、基本思想がしっかりしているから見ていて安心できるし楽しいんだろうな。
いいな~~~~。

■関係ないこと
子どもの視点について話す時
「僕たち大人はすでに言語で世界を分けてしまっていて、赤ちゃんにしか見れない未分化であいまいな世界認識にはもう戻れない。」[p.27 l.21]
を見てこの前言語学ラジオで見たところだー!って思って面白かった。
多分この回?あとで確認します。

私は言葉で物事をカテゴライズすることに関しておもしろがっているので、最近見ているコンテンツでこういうところがつながると面白い。
ついでに言語学ラジオで「友達を情報量で選ぶ/個人の体験に基づく話をされても面白くない」(意訳)って言っている駄弁り回を見たばっかりだったので、そこの温度差にもウケた。

ここまで

感想

白菜とキャベツを間違えるな♪

PCでTwitterひらけなくなった!APIのエラーっぽい。

こんなに英語の話するなら、英語の勉強をすればいいのでは~?と思う。
あと最近は『羅小黒戦記』とか『万聖街』とかが面白いから、ハングルとかね~。
勉強するための本はあります!はい!
早く翻訳こんにゃくが完成することを祈っております!
でも今までのノリだと、翻訳こんにゃくができたとて、本当に私の意図を正しく翻訳しているのか?ということに滅茶苦茶懐疑的になって言った言葉を毎回翻訳に掛けてそう!難儀!

ChatGPTを使うと翻訳のいろんな用例とか言い換えが解説付きで見れるの滅茶苦茶良いな~!

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これは由里タイガ君のぶち切れ台詞「今すぐにこの人を連れて、ここから出てけよ!」の翻訳パターン。
熟語もスラングも詳しくないのでこういうのいっぱい出してくれると、調べるときのとっかかりになるからハッピー!
ChatGPTさんはそこまで情報源明解じゃないというか、特徴点抽出みたいな情報の出し方するから情報源として信頼はしていないんだけど例を出してもらったりするのには大変良いね~。

こっちは荒々しさにかなり振った方の翻訳例。
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こっちは台詞ごとのシチュエーション全然違いそうで面白いね。

思い出したんだけど『おおきな木』という絵本は本田錦一郎と村上春樹の翻訳があって、それぞれ最後の1文の翻訳がかなり違う。
1人の少年にじぶんのものすべてを捧げ続けて最後切り株になった木への語り。
本田翻訳は「きは それで うれしかった・・・ だけど それは ほんとかな」
春樹翻訳は「それで木はしあわせに…なんてなれませんよね。」

本田訳は投げ掛け・疑問提起で春樹訳は断定。
私は最初に触れたのや、愛という行為の余白を認める姿勢もあって本田翻訳が好きなんだけど、原作は「And the tree was happy... but notreally」でどっちかというと春樹翻訳者の方が近いんだよね~。
最後の1文かつ本文での木の行為の総まとめなので、この1文で解釈が全然変わると私は思うから、こういうのを見るとやっぱり翻訳者の解釈が滅茶苦茶介在するぜ~と思う。
そういう解釈の振れ幅を楽しむのが好き。

『ヒトラーのための虐殺会議』の事前予習spotify 聞いた!

歴史が苦手なので今までこういうの聞いたことなかったけど、時系列や時代背景と合わせて解説してくれるので聞いていて楽しいね。
前に行った「エゴン・シーレ展」で、同じ年にシーレとヒトラーが同じ美術大学受験していたことに言及されていたのも思い出した。
どっちでもヒトラーの絵を扱き下ろされているね……。
映画にはヒトラーは出てこないので直接的に関係する話ではないけれど、ヒトラーがそこにのし上がれるような社会的背景を押さえられる構成。
暗い話なのでそれを重すぎる話にしないように気を使って話してくださっている感じもあったね~。
絵を描いたりコード移植するだけの作業だと並行して聞けるから、またほかのも見てみよ~。

感想

『ヒトラーのための虐殺会議』と『金の国 水の国』を梯子したんだけど、ポケットモンスター 嫌な政治/いい政治すぎて温度差がすごい。

#eiga
金の国 水の国 』見た!
面白そうだったのとそろそろ放映終わりそうだったから見た。
漫画未読。

以下ネタバレ感想。
総括するといい人たちによる勇気と理知と優しさがベースにあるけど、ちゃんとそれだけではない政治の話として綺麗にまとまっていてよかった。

登場人物全員いい人~!
勧善懲悪の役割を担わされるんだろうなと思っていたピリパッパでさえ最後まで宮殿に残るから、最後まで人間の優しさに掛けてくれる話なんだなと思った。
ただ100優しい訳ではなく、政治のために家族を人質にしたり、二人を殺そうとしたり、相手国を下に見て戦争の引き金になる行動をしたり、人のことを試すようなことをしたり、本人の目の前でバリバリ差別発言したりで人間の嫌な部分もちゃんと書いているのでその塩梅が好きです。
そういうことをするのは許されないしそれでも人間はそういうことするけれど、その行為のベースには誰かを思う気持ちだってあるんだよ!という眼差しがあるのかなぁ。いやそういう気持ちがあっても全然許されることではないが。
なんか最後まで誰も突き放さない姿勢があったのかな。なんだろうね。
どっちかというと人間の嫌な部分やえぐみを強調すること自体を作品のフックにしていないという方が正しいかも?作品として表現したいのは善性であるという姿勢があるのかなぁ。
あと何かを救うために何かを選ぶ時、提示された二択のどちらかではなく両方を取るをやってくれるのが大好きなんだけど、
よく見る「私が両方を諦めたくない!」ではなくて、「選ばれなかった人が生まれるのが嫌」で両方選ぶという描き方がまた前述の眼差しと重なって良いなぁと思う。
国ごとによって文化や経済状況、価値観が違うよというのを3国以上出して話してくれるのも良い。
原作読みたいね~。
ここまで

感想

#eiga
ヒトラーのための虐殺会議 』見た!
確かTwitterで誰かが予告について言及していた記憶。

以下ネタバレ感想

総括すると嫌な『12人の怒れる男』/『ハイパーインフレーション』だし、全然自分の身に起こりうるしなんなら起こっている部分もあるしで、観ていて嫌な気持ちになる良い映画でした。

ユダヤ人虐殺の方法を頭のいい人たちがお互いに探り合いをしながら淡々と進めていく会議を見る映画なので、現代倫理から行くと受け付けないことが当然のこととして進んでいく居心地の悪さをちゃんとかんじさせてくれるちゃんとした映画でした。
大体同じ部屋での会議でBGMなし・回想なしなのは『12人の怒れる男』を思い出して楽しくなるね。
それはそれとして難しい用語や登場人物が多いせいで、知らない中規模プロジェクトの5回目くらいの会議に突っ込まれたくらいの気持ちではある。
勉強してからもう一回みたいな。公式でも勉強用のSpotifyの配信URL公開していたので手厚い……。

実際に行われていた会議の議事録を元に作成されている映画らしいのでモラルセンターがいないにも関わらず、言葉選びや演技が良くて全部嫌な気持ちになるのがすごい。
途中に「牧師の家なのでこういう行為に抵抗が……」っていう台詞でちょっと救われた気持ちになってからの消沈がすごい。いや議事録見てないから実際には逃れのための台詞だったのかもしれないけど、でも映画としては多分賺しからの突き落としだと私は解釈した。あぁぁ……。
どこかで議事録見れないのかな。探してみよう。

そしてこれは作品意図として完全にずれている感想だということは100承知なんですけど、登場人物軒並み頭がいいので会議のテンポが滅茶苦茶よいから聞いてて気持ち良い。
全員政治家気質なので、婉曲表現を使う・回答を濁す・揚げ足を取るのはもちろんあるんだけど会話をするとちゃんと会議が進行するので……本当にちゃんとしている……。全然ちゃんとしていないけど……。
戦略家・軍師タイプの頭のいい人間が好きなので、戦争物のこういう会議シーン好きなんだよな。頭の良さをこんなことに使うな。差別にも戦争にも反対です。
戦争は嫌いだけど戦争物のフィクション作品の登場人物が好きなので、こういうノンフィクション物を見る時にはしつこいくらいに自分の中で線引きをする必要があります。

流石にここまでではないけれど、こういう叩き込まれた・周りの人間も当然と思っている気付けていない・気付かないようにしている差別意識ってのは私も今も絶対にあるだろうから、こういう作品を見ると毎回二重三重に落ち込む。
定期的に見てわが身を振り返りましょうね……。
というかこの作品ドイツの作品なんだ……。本当にすごいな……。
ここまで

感想

『オズの魔法使い』のロボットは、
心がない冷血漢の側面があるので一人称「私」の敬語口調なのもわかるし、
心が欲しいという欲求と勤勉さから一人称「僕」の口語体なのも分かるし、
殺りく担当で斧振り回すバーサーカーだから一人称が「俺」で口調が粗野になるのも超わかる。
いろいろなロボット。かわいいね。

私が翻訳文ってかなり二次創作的だなって思った原因が、『オズの魔法使い』なんだよな。
『オズの魔法使い』が好きで翻訳者違いで本を集めるのが趣味なんだけど、特にロボットの口調が訳者によって全然違う。
一人称は「俺」「私」「僕」で揺れるし、口調も常体敬体が違うのはもちろん常体でも口語の砕け方が人によって全然違うから、そうなるとキャラクターの印象ってかなり訳者のイメージに引っ張られるなぁというのを感じた。

翻訳本だと読む行為が「作品を読む」をしないまま「翻訳者の解釈を受け取る」に強く引っ張られるので腰が重くなるんだよな。
だから原作の文章を私が読んだ上での『オズの魔法使い』の訳者違い本回収は「作品を読む」は終わった上で「翻訳文の解釈を受け取る」という手順が踏めているので趣味として滅茶苦茶好き。不思議な距離感だ……。

それはそれとして翻訳文の比喩表現が多い奴は読みにくいなと思うので、これは全く別問題の苦手意識。どうにかしたいね~。

#hon
チョコレート・アンダーグラウンド 』読了!
Twitterで名前が出ていたので読んだ。
もともと海外文学の話の流れで出てきていたけど、私も児童書に関しては翻訳されたものでも読んでいた気がする。
多分一文が短くて、比喩が少ないおかげだと思う。本作も読みやすかったです。
ロボット視点の翻訳文が読みやすいのも、比喩や婉曲表現が減って読みやすいからだな……。

以下ネタバレ感想

総括としては、ドキドキワクワク冒険活劇に見えて、滅茶苦茶ちゃんとしたディストピアと革命のお話だったので楽しかったです。

■装丁
装丁が滅茶苦茶可愛い~!表紙が肌色とチョコレート色の二色なのが可愛い。チョコレート銀紙から剥いてるみたい。
邦題の上に原題の『BOOTLEG』が入っているのも嬉しい嬉しい。私は邦題も原題も教えてくれる作品が好き。
遊び紙?みたいなところがでこぼこの紙使っているのも本文に対するワクワク感が高まって嬉しい~!

■シナリオ
チョコレート禁止令、圧制のしかたとそれに対する一般人の姿勢はそのまま現代にスライドできるので身につまされるぜ……。
「ほかの人に投票しなかったから、連中が勝ったの。『悪が栄えるためには、善人がなにもしないでいてくれればそれだけでいい』って言うじゃない。あなたは、まさになにもしなかったのよ」『チョコレート・アンダーグラウンド』P.15 l.3
現代じゃん!!!!!!!!!!!
冒険活劇とは言うが、革命のために大人がしっかりと介入しているし基本一番危ない役割は大人が担っているところが良かった。
加えて、登場する大人が全員いい奴という訳でも悪い奴という訳でもなく、面倒くさいからやらなかった・つい過去の栄光を求めてしまった・お金が手に入ったので調子に乗ってしまったっていうダメなところもそれを巻き返すために必死になるところも人間らしさ爆発していてとても良かったな~。
個人的に子どもより大人の描写の方が好きな気がする。これは私が社会的責任を持つ人間になったからだとは思うんですけど……。
キャラクターのその後の生活を見ても、勧善懲悪という訳ではなく最終的にみんなが良くなる方向に着地しているのも好き。
軽くて爽やかなシナリオ運び、どっかで感じたことあるな~って思っていたけど、『青空のむこう 』の作者さんだったんだね~。
作者あとがきも全力で遊んでいて、こういうのを読むとやはり私は児童書が大好きだな~という気持ちになる。
ここまで

感想

『リボーンの棋士』はプロ編入試験受験資格
『龍と苺』はリーグでプロと戦うため
『盤王』は賞金
って感じで同じ竜王戦でもどういうスタンスで挑むのか全然違って面白~い。

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